秩父市吉田にある道の駅龍勢会館から北東に位置する白砂公園は、花崗質砂岩の大規模な岩盤上に整備された公園です。園内には松、ツツジ、カタクリが自生し、県の自然環境保全地域に指定されています。
園内にある岩山は、古秩父湾ができたばかりのころに堆積した白い砂岩でできています。この砂岩は、石英（せきえい）、長石（ちょうせき）、雲母（うんも）を主成分とした目の粗い硬くしまった花崗質砂岩で、白沙砂岩と呼ばれています。露岩には石灰岩地の岩場と共通の植物が自生しています。また、露頭の一部には風化現象によってできた「タフォニ」という奇岩も見られます。岩山の上からの秩父盆地とそれを囲む山々の眺望は抜群です。
3月下旬～ 4月中旬には、園内のカタクリの花が見頃を迎えます。北向き斜面1000㎡の広さに約5000株のカタクリの花が開きます。カタクリの群生地を巡る遊歩道の先には、岩山の頂上へ続く道があります。砂岩の小高い岩山を手すりづたいに登ると、ちょっとしたロッククライミング気分が味わえ、晴れた日には素晴らしい景色が一望できる、散策にはもってこいの気持ちのよい公園です。
