コンテンツ本文へスキップ
プリローダーイメージ
スマートフォンサイトはこちら

ジオサイトを探す

藤六の海底地すべり跡
藤六の海底地すべり跡

札所31番観音院と岩殿いわどの沢石さわいしジオサイト 30

札所31番観音院と<ruby>岩殿<rp>(</rp><rt>いわどの</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>沢石<rp>(</rp><rt>さわいし</rt><rp>)</rp></ruby>

基本はコレ!

観音堂の周りにある巨大な岩壁は、約1700万年前、秩父盆地が陥没し、海が入り始めた時代に海底に積もった砂岩。 岩壁を流れ落ちる高さ30mの「聖浄の滝」の傍らの岩壁には、磨崖仏(まがいぶつ)がびっしり刻まれている。(県指定史跡)
山門には日本一の大きさを誇る一枚岩の石造仁王像がある。この像をはじめ、石仏や石垣などは、「岩殿沢石」と呼ばれる当地産出の凝灰質砂岩でできている。この岩殿沢石は、古くから秩父地方で使われてきた代表的な石材の1つ。
埼玉県指定史跡「鷲窟(しゅうくつ)磨崖仏」
球状の塊(ノジュール・団塊)

 札所31番鷲窟山(しゅうくつさん)観音院の山門では、明治元年(1868)完成の日本一大きな一枚岩の石造仁王像が待ち受けています。

 仁王像には、境内の石塔、石仏、石垣などとともに、裏山の観音山、東側の大石山から切り出された凝灰質砂岩が使われています。この砂岩は、「岩殿沢石」といい江戸時代から石材として秩父地方で多く利用されてきました。札所4番金昌寺の石仏群もこの岩殿沢石でつくられており、道端に置かれた石材を「功徳石」と呼び、巡礼者が少しずつ運んだといわれています。

 296段もの石段を上っていくと、巨大な岩壁を背に観音堂があり、神秘的な雰囲気に包まれています。お堂の周りの岩壁は、盆地内の最下部の地層(約1700万年前の新第三紀中新世)で、石英や長石の小石がまじった砂岩でできています。秩父盆地が陥没し、海が入り始めたころに堆積したものです。堆積時の海底の水の流れの跡を示す薄い層「斜交葉理(しゃこうようり)」も見られます。各所にある岩窟には石仏が納められ、秩父札所が修験道から起こったことを感じさせます。

 高さ30mもある「聖浄の滝」の左手の岩壁には、小さな磨崖仏がびっしりと刻まれています。埼玉県指定史跡「鷲窟磨崖仏」です。かつては岩壁一面にあったともいわれる室町時代の作ですが、弘法大師(空海)が一夜にして彫ったとの伝説もあります。

 東奥の院に行くと「馬の足跡岩窟」があります。砂岩中の球状の塊(ノジュール:石灰質団塊)の断面が、馬の蹄鉄の跡のように見えることから名付けられたと考えられます。

アクセス
バス・・・西武鉄道「西武秩父駅」または秩父鉄道「秩父駅」から西武観光バス「栗尾ゆき」の「栗尾」下車徒歩約1時間(栗尾から山門まで約45分、山門から本堂まで296段の石段を約15分登る)
ナビ入力住所・・・秩父郡小鹿野町飯田観音2211
※石段が多く、体力が必要です。なお、西奥の院までは現在立ち入り禁止です。
駐車場
あり
リンク
秩父札所連合会WEBサイト
近くのサイト・拠点施設
31:犬木の不整合32:皆本沢みなもとざわの礫岩
関連ジオストーリー
時代を超えた人々の聖地

ストリートビュー

地図

G30_札所31番観音院

コンテンツ本文の先頭へ戻る ページの先頭へ戻る
コンテンツ本文の先頭へ戻る ページの先頭へ戻る