高さ約5m、厚さ13cmの巨大な石塔婆は、現存する中では日本一の大きさを誇っています。南北朝時代の応安2年(1369)、当地にあった「仲山城」の落城の際、討死にした城主・阿仁和直家の供養のために建立されたものと伝えられています。(国指定史跡)
三波川結晶片岩の薄く剥がれやすい特徴(片理:へんり)を利用してつくられており、現物を見ると、その大きさにもかかわらず薄いのに驚かされます。樋口駅から北西約1500mのところに石材を採掘した「板石塔婆石材採掘遺跡」があります。ここの石材は「秩父青石」と呼ばれ、関東一帯で石皿や石斧、板碑として古くから使われてきました。